石川県の特色
石川県の基本情報
面積
4,186.20k㎡
2024年3月公表/国土地理院
「全国都道府県市区町村別面積調」より
人口
1,118,000人
2024年3月公表/
総務省統計局「日本の統計2024」より
人口密度
267.07人/k㎡
小数第三位以下四捨五入
石川県の紹介・特徴
石川県は北陸地方に属し、富山県・岐阜県・福井県に隣接する細長い形をした県です。北側の能登地方と南側の加賀地方の二つに分かれており、さらに細かく分けると、能登地方は能登半島の先端にある奥能登エリアとその南側にある中能登エリアに、加賀地方は石川県の中心地である金沢近郊エリアと最も南側に位置する加賀・白山エリアに分かれています。人口は約114万人で、およそ半数が金沢近郊エリアで暮らしています。
石川県には海と山があり、海の幸と山の幸どちらも楽しむことができます。加賀百万石の城下町で磨かれた食文化は全国的にも有名で、観光の目玉の一つとなっています。輪島ふぐ、能登がき、加能がに、能登牛、門前そばなどの代表的な産物に加え、最近では金沢の風土に合わせて独自に発展し、野菜本来の風味を楽しむことのできる伝統的な「加賀野菜」がブランド化されています。
また、石川県には様々な伝統工芸品があり、輪島塗、九谷焼、珠洲焼、加賀友禅、牛首紐などが有名です。その他にも極薄の金箔を用いた金沢箔、軽くて丈夫な檜細工、琴などの楽器と、多種多様な工芸品があります。
石川県の
産業・仕事について
産業構造
産業大分類 | 企業数(社) | 割合 |
---|---|---|
卸売業、小売業 | 8,261 | 20.2% |
製造業 | 5,474 | 13.4% |
建設業 | 5,046 | 12.3% |
宿泊業、飲食サービス業 | 4,790 | 11.7% |
生活関連サービス業、娯楽業 | 3,694 | 9.0% |
サービス業(他に分類されないもの) | 3,176 | 7.8% |
医療、福祉 | 2,612 | 6.4% |
不動産業、物品賃貸業 | 2,469 | 6.0% |
学術研究、専門・技術サービス業 | 2,066 | 5.0% |
教育、学習支援業 | 1,270 | 3.1% |
運輸業、郵便業 | 748 | 1.8% |
農業、林業 | 421 | 1.0% |
情報通信業 | 364 | 0.9% |
金融業、保険業 | 317 | 0.8% |
複合サービス事業 | 89 | 0.2% |
漁業 | 61 | 0.1% |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 37 | 0.1% |
鉱業、採石業、砂利採取業 | 24 | 0.1% |
合計 | 40,919 | 100.0% |
(総務省統計局「経済センサス」より)
産業の特徴
石川県の県内総生産は4兆7,795億円です。産業別に見ると、第一次産業が425億円、製造業・建設業などの第二次産業が1兆3,223億円、卸・小売業や宿泊、飲食業、サービス、医療、福祉などの第三次産業が3兆3,778億円となっています。
【第一次産業】
石川県は美味しいお米の産地で、「コシヒカリ」や「ゆめみづほ」が主な品種です。野菜はスイカ、大根、さつまいも、トマト。果物では梨、ぶどう。花きは小菊が主な生産物となっています。また牛肉、豚肉、牛乳、卵などの畜産物も生産されています。
水産業は対馬暖流の影響で漁場に恵まれており、県内には69の漁港があります。底引き網、定置網など、多くの漁法によって、スルメイカ、ブリ類、ズワイガニ、カレイ・ヒラメ類、エビ類が漁獲されています。
林業は県面積の7割にあたる29万haが森林のため、スギ、アテなどの木材生産が行われています。また、きのこ類(生しいたけ、なめこ、えのきなど)の生産も盛んです。
【第二次産業】
石川県を含む北陸地方は、全国に比べ総生産における第二次産業の割合が高くなっています。石川県の主な工業製品は、機械、繊維、食料品製造で、製造業の73.1%を占めています。機械関連ではブルドーザーなどの建設機械、液晶・電子計算器部品、食料品では和菓子や肉製品が有名です。他には漆器や陶磁器なども全国有数の生産地となっています。
県内の製造品出荷額で見ると、総額3兆0,059億円のうち、機械が2兆0,766億円と全体の7割近くを占めており、次いで繊維が1,929億円、食料品が2,003億円となっています。
【第三次産業】
就業人口が最も多く、68%の方が第3次産業で就業しています。石川県は昔から北陸の商業の中心地であり、かつ観光業が盛んだったことが背景にあります。
加えて2015年の北陸新幹線開通により人の行き来が増え、ホテルの客室やオフィス需要が増加し、観光・ビジネスはさらに活発化していると言えます。
※参照:内閣府「県民経済計算」、石川県「県民経済計算年報」「工業統計調査」
有効求人倍率・平均年収
有効求人倍率 (2024年10月/厚生労働省 「一般職業紹介状況」より) |
1.59倍 |
---|---|
平均年収(男女計) (2024年3月公表/厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より ※諸手当を含む総支給額) |
32歳/436.7万円 |
37歳/472.1万円 | |
42歳/498.1万円 | |
47歳/521.3万円 |
上場企業一覧(証券コード順)
社名 | 本社所在地 | 業種 | 市場 |
---|---|---|---|
北日本紡績株式会社 |
石川県白山市 |
繊維製品 |
スタンダード |
株式会社歯愛メディカル |
石川県白山市 |
卸売業 |
スタンダード |
株式会社クスリのアオキホールディングス |
石川県白山市 |
小売業 |
プライム |
小松マテーレ株式会社 |
石川県能美市 |
繊維製品 |
プライム |
株式会社システムサポート |
石川県金沢市 |
情報・通信業 |
プライム |
ニッコー株式会社 |
石川県白山市 |
ガラス・ |
名証メイン |
株式会社共和工業所 |
石川県小松市 |
金属製品 |
スタンダード |
タケダ機械株式会社 |
石川県能美市 |
機械 |
スタンダード |
高松機械工業株式会社 |
石川県白山市 |
機械 |
スタンダード |
株式会社石川製作所 |
石川県白山市 |
機械 |
スタンダード |
津田駒工業株式会社 |
石川県金沢市 |
機械 |
スタンダード |
澁谷工業株式会社 |
石川県金沢市 |
機械 |
プライム |
大同工業株式会社 |
石川県加賀市 |
機械 |
スタンダード |
オリエンタルチエン工業株式会社 |
石川県白山市 |
機械 |
スタンダード |
EIZO株式会社 |
石川県白山市 |
電気機器 |
プライム |
ダイワ通信株式会社 |
石川県金沢市 |
卸売業 |
スタンダード |
今村証券株式会社 |
石川県金沢市 |
証券、商品先物 |
スタンダード |
株式会社北國フィナンシャルホールディングス |
石川県金沢市 |
銀行業 |
プライム |
株式会社ウイルコホールディングス |
石川県白山市 |
その他製品 |
スタンダード |
福島印刷株式会社 |
石川県金沢市 |
その他製品 |
名証メイン |
小松ウオール工業株式会社 |
石川県小松市 |
その他製品 |
プライム |
株式会社大和 |
石川県金沢市 |
小売業 |
スタンダード |
三谷産業株式会社 |
石川県金沢市 |
卸売業 |
プライム |
株式会社ビーイングホールディングス |
石川県金沢市 |
陸運業 |
スタンダード |
株式会社サンウェルズ |
石川県金沢市 |
サービス業 |
グロース |
株式会社ハチバン |
石川県金沢市 |
小売業 |
スタンダード |
※複数の市場に上場の場合、代表的な市場のみを記載しております。また、更新日によって、最新状況と異なる場合がございます。
転職市況サマリー
石川県の産業を下支えする製造業の機械設計、制御設計エンジニアは根強いニーズがある職種の一つです。Web系エンジニア、システムエンジニアのニーズも伸びています。またコロナ禍を経てDX化、IT化の意識が製造業を中心に高まっており、UIターン人材に対する期待値が顕著に増しています。
転職市場全体で言えることは、新卒採用中心だった企業が近年は経験者採用、特に即戦力人材の採用に注力していることです。
平成不況、リーマンショックなどで新卒採用を控えていた年齢層(30代半ば~40代前半)の人材が不足しており、組織運営上の課題となっている企業が増えていることもありますが、スピード感を増して変化するマーケットにより迅速に対応すべく、自社にはいない知識・経験を持った人材を積極的に採用しようというポジティブな考えを持つ企業も多く存在します。
石川県の暮らしについて
家賃相場(月平均/円)
1R(20~29㎡) | 37,845 |
---|---|
1LDK(40~49㎡) | 46,900 |
2LDK(50~59㎡) | 47,775 |
3LDK(60~69㎡) | 53,040 |
(2020年7月公表/総務省統計局「住宅・土地統計調査)
地価(坪単価平均/円)
1 | 金沢市 | 445,260 |
---|---|---|
2 | 野々市市 | 278,888 |
3 | 津幡町 | 178,842 |
4 | 白山市 | 167,231 |
5 | 内灘町 | 148,925 |
(2024年3月公表/国土交通省「地価公示」より)
ライフスタイル
石川県には「弁当忘れても傘忘れるな」という格言もあるほど、年間を通して雨や曇りの日が多く、湿度が高いことが特徴的です。特に冬は曇りがちで、北西からの季節風で雪が降る日も多くなります。例年初雪が降るのは11月中旬から12月にかけてですが、近年は雪かきが必要な程の大雪は数日程度です。
交通量が多い都市部や積雪が多い地域は除雪車が稼働するため、生活に支障をきたすことは多くはありません。しかし、雪対策はしっかり備えておく必要があります。雪道用のスタッドレスタイヤへの交換は必須です。他には車載用にスコップ、軍手、長靴、解氷スプレーなどを常備される方も多くいます。
また、冬場の湿度対策も重要です。太平洋側は冬場は乾燥しますが、日本海側は湿度が多くなる時期のため、除湿器の準備が必要です。最近はサンルーム付きの賃貸住宅もありますので、石川県ならではの天候を考慮した住宅選びが重要です。
一方で、石川県の豊かな自然は豊かな生活をもたらしてくれます。海と山の両方があり、夏は海水浴や登山、冬はスキーやスノーボードと、四季折々のレジャーを楽しむことができます。
通勤方法・時間
通勤時間30分未満の方の割合は77.0%となっています。またマイカー普及台数は1世帯当たり1.47台(2022年3月末時点)となっており、マイカーを2台、3台所有する世帯も珍しくはありません。マイカー無しでも生活は可能ですが、郊外に住宅がある場合は通勤、買い物、レジャーなど、何かとマイカーを使う場面が多いのが実情です。
公共交通機関は金沢市と近郊ベッドタウンを結ぶ北陸鉄道、金沢市内やその近郊の他、小松駅や七尾駅などの主要駅を中心に路線バスを運行する北鉄バスがあります。その他にも金沢駅から小松・福井方面に向かうJR北陸本線、七尾方面に向かうJR七尾線があります。
※参照:総務省「住宅・土地統計調査」、一般財団法人自動車検査登録情報協会「自家用乗用車の世帯普及台数」
自治体による暮らしの支援
県および市町村にて各種補助金、助成制度があります。以下に一例をご紹介します。
【石川県】
東京23区内に5年以上在住もしくは通勤された後、石川県内にU・Iターンし移住支援金対象法人に就業、テレワーク勤務された方を対象に、単身の場合60万円、世帯の場合100万円(18歳未満の子1人につき30万円加算)が支給されます。
【金沢市】
わがまち金沢住宅取得奨励金、ようこそ金沢住宅取得奨励金、創エネ・省エネ・蓄エネ設備設置費補助
【野々市市】
勤労者自己住宅資金利子補給制度
【白山市】
定住促進奨励金、若年層定住促進奨励金、新婚夫婦賃貸住宅家賃助成制度
【小松市】
「ようこそ小松」定住促進奨励金、空き家有効活用奨励金、飛行場周辺地区居住環境整備助成金
※参照:石川県HP
石川県の子育て・教育について
幼稚園・保育園数
国公立 | 私立 | |
---|---|---|
幼稚園 | 2 | 43 |
(2023年12月公表/文部科学省「学校基本調査」より)
国公立 | 私立 | |
---|---|---|
保育所 | 57 | 51 |
幼保連携型認定こども園 | 2 | 159 |
保育所型認定こども園 | 41 | 36 |
(2023年12月公表/厚生労働省「社会福祉施設等調査」より)
子育てのしやすさ
石川県は早くから保育所の整備をはじめとした先進的な取り組みを行い、全国でも子育て支援が進んでいる県です。保育所普及率は全国でも上位で、待機児童数は統計を取り始めて以降ゼロが続いています。放課後児童クラブも19時まで開館しているところもあり、女性就業率は全国2位となっています。
また、安心して子どもを産み育てられる施策として、第2子以降の保育料や病児・病後保育利用料、放課後児童クラブの利用料を無料としているほか、全国に先駆けて「プレミアム・パスポート」と「マイ保育園制度」を実施しています。
※参照:石川県HP
学校数
国公立 | 私立 | |
---|---|---|
小学校数 | 201 | 1 |
中学校数 | 85 | 5 |
高校数(通信教育を含む) | 46 | 11 |
大学数 | 6 | 8 |
(2023年12月公表/文部科学省「学校基本調査」より)
教育環境
石川県ではほとんどの児童が公立中学校に進学します。教育には熱心な県で、学校教育の現場ではしっかりと個々の学力を伸ばす取り組みが実践され、小学生、中学生は全国学力・学習状況において常に全国トップクラスとなっています。
東京大学や京都大学などの難関大学の合格者数も人口に比して多く、全国的に有名な進学校が少ない中、大都市圏に引けを取らない実績を残しています。また、就職については就職希望の高校生の就職率が99.6%と高いのも特徴的です。
大学は金沢大学をはじめ国公立5校、私立8校、短期大学は4校と豊富な選択肢がありますが、関西圏・首都圏へのアクセスが良好なこともあり、6~8割が県外の大学に進学しています。
※参照:石川労働局「令和4年3月新規高等学校卒業者の就職内定状況等」
自治体による子育て・教育の支援
【プレミアム・パスポート】
18歳未満の子どもが2人以上いる世帯を対象とした制度で、発行されたパスポートを協賛店で提示すれば、割引などのさまざまな特典が受けられます。2022年時点で協賛店は3,000店舗にのぼります。
【子ども医療費の軽減】
中学3年生まで(市町によっては高校3年生まで)のお子さんが、病気やケガで医療機関を受診したときに、医療費の負担金が助成されます(金沢市、野々市市、津幡町以外の16市町村については全額助成)。
【マイ保育園登録制度】
妊娠時から概ね3歳未満の未就学園児を持つ家庭を対象とした制度で、近くの保育所などにおいて出産前は乳児保育の見学や育児体験、出産後は育児の専門家である保育士による育児相談、リフレッシュのための一次預かりなどを利用できます。
※金沢市ではマイ保育園登録制度の代わりに「かなざわ子育て夢ステーション事業」を実施しています。
※参照:いしかわ暮らし情報ひろばHP
関連情報
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