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顧問先1,000社の頼れるパートナーとして、地域のビジネスを支えていく。

税理士法人 畠経営グループ
代表社員税理士 米永 大祐

更新日:2025年3月12日

石川県生まれ。福井大学 工学部中退。金沢情報ビジネス専門学校卒業。
2005年 畠税理士事務所(現:税理士法人畠経営グループ)入社。
2024年 代表社員就任。
※所属や役職、記事内の内容は取材時点のものです。

経営をするには簿記が必須!父の言葉がきっかけで税理士を志した。

私は石川県出身で、高校卒業までを地元で過ごしたあと、福井県の国立大学に進学しました。大学時代は工学部で化学の研究をする毎日でしたが、あるとき経営に興味が出て「どうすればその道に進めるだろう」と、石川県内の企業で経営者をしていた父に相談しました。

すると「財務諸表が読めないと経営者としてはやっていけない。簿記の知識は最低限必要だ」とアドバイスされ、「それならば」と大学を中退して簿記の専門学校に通うことを決めました。

その当時は畠経営グループが運営する金沢情報ビジネス専門学校があり、そこで簿記を学び始めました。学んでいるうちに簿記の勉強がとても楽しくなり、先生からの「税理士を目指してみたらどうか」というアドバイスがきっかけで、25歳のときに税理士を目指し始めました。

専門学校卒業後の2005年、畠税理士事務所(現在の税理士法人畠経営グループ)に入社し、税理士資格取得のため働きながら勉強しました。晴れて税理士の資格を得た後は、顧問先の会計監査業務や税務調査、事業承継の支援などの業務を通してキャリアを積んできました。

数字だけではない、企業経営に深く関わる税理士の役割。

私の入社当時は30名ほどだった事務所は、現在までにいくつかの税理士事務所の事業を承継し、職員数が80名ほどになりました。石川県内では金沢本部と能登事務所、そして東京にも拠点があります。石川県内では比較的規模が大きい税理士法人です。

お客さまの比率は北陸3県(石川・富山・福井)が9割、残りは東京です。クライアントの規模や業種もさまざまで、年間売上が数百億円の企業からご家族で営む商店まで、約1,000社とお取り引きしています。

税理士業務の中では、地域を代表するような大規模企業で幹部役員と一緒に経営会議に出席し、税理士としての意見を求められる場面もありました。私の意見を参考にしながら経営の意思決定がなされていく様子を見たときは、改めて税理士という仕事の重要性と大きなやりがいを感じました。

入社から19年目を迎えた2024年10月にはグループ創業者の畠から代表社員を拝命し、今に至っています。

税理士業界の常識を変える!働きやすい職場づくりへの挑戦。

私が代表になってからは、休日の試験的な改定と採用の仕組みの一部変更を行いました。従来の税理士事務所では土曜日の出勤は当たり前で、確定申告などの繁忙期は日曜日も働く場合があります。しかし、今の時代はワークライフバランスも重視する傾向にあるため、それでは優秀な人材が集まらないと考えました。

そこで2025年2月は試験的に土日を休みにし、平日の業務効率を最大限高める形に変更しました。おそらく石川県内でも土日が休みの会計事務所はかなり珍しい存在だと思います。

3月は確定申告の時期ですから、限られた人員で1,000社の業務をどうやってこなそうか検討している最中ですが、今後も土日休みが定着するよう工夫を重ねていきます。

また採用では、これまで限られた人員だけが採用面接に関わっていましたが、事務所全体で入社希望者に関わって採用する仕組みへと変更したいと考えています。まだ調整段階ですが少しずつ事務所内でノウハウを蓄積していき、私たちと一緒に頑張ってくれる仲間探しを強化していくつもりです。

自ら学び、考え、行動できる人とともに成長し続ける組織を目指す。

私たちが一緒に働きたいのは、「自己啓発・自己管理・自律思考」ができる方です。自己啓発とは、働きながら税理士資格を目指すことも含め、常に勉強し続ける向上心を持つということです。自己管理は、体が資本ですから心身ともに充実して働ける状態を保つことを指します。そして自律思考は、指示待ちではなく自ら考えて行動できる人。こういった方にぜひ仲間になってほしいと思っています。

職員全員に税理士になってほしいとは考えておらず、当法人では税理士業務に付随したコンサルティング業務もあり、その道でプロフェッショナルを目指す職員もいます。資格で言えば中小企業診断士などが当てはまりますが、そういった資格を取るための休暇制度も設けています。

中には1週間ほど休暇を取って資格試験に備える職員もいますが、長い休みを取るためには当然そこから逆算して仕事の段取りをつけなければなりません。日常業務と資格試験の両立の難しさは私自身も経験していますが、それらも「自己啓発・自己管理・自律思考」の考え方につながっています。

税理士の醍醐味は、企業を元気にする仕事に携われること。

税理士という仕事の最大のやりがいは、お客さまにエキスパートとして頼っていただけることです。地域の企業が良くなるためのアドバイスを通じ、雇用や新たなビジネスが生まれます。間接的に企業を元気にできるのが、私たち職業会計人や税理士の仕事の醍醐味です。

若いうちからさまざまな企業の社長に会って提案し、「それならぜひお願いしたい」と契約いただける経験も税理士法人ならではです。お客さまに向き合い、困りごとに全力で応えながら地域の中で頼られる存在となることにやりがいを感じる方にはぴったりの職業です。

ただ、経営者を相手にする職業柄、自己肯定感や自分に自信がある人の方が向いていると思います。商品や仕事内容に対する自信はキャリアの中でいくらでも育ちますが、自分への自信は自ら築き上げるものであり、小さな成功の積み上げの上に成り立ちます。

そのため、当法人では面接の際にその人が今までに打ち込んできたこと、逆境を乗り越えた成功体験があるかどうかを聞きます。ある程度タフなマインドが求められる職業ですから、自分に対する自信があるかどうかは重視するポイントです。

地域の頼れるハブになりたい。畠経営グループが描く未来とは。

2024年9月に創立50周年を迎えた当法人は、創業者である畠善昭がお客さまの期待や要望に応えながらビジネスを広げ、現在では6つのグループ企業を持つ規模まで成長しました。それを4代目として受け継いだ私も、お客さまの声に耳を傾けながら事業を作るスタイルを踏襲したいと考えています。

一方で、お客さまのニーズが多様化する昨今では、従来のように「私たちにすべてお任せください」というワンストップ型の体制には限界があるとも考えます。

そこで現在は専門性の高い社労士など士業の方々に声をかけ、業務提携を始めています。私たちが100%問題解決できなくても、ハブになって信頼できる専門家につなぐことはできる。そんな状況が作れれば、ますます地域の中で頼られる税理士法人になれるはずです。

そのためには、私も職員も今よりさらに見聞を広げなければなりません。当法人の職員は新しいことへ果敢に挑戦する、向上心が高いチャレンジャーばかり。今後も事業領域が広がる可能性は十分にありますし、職員からの「私はこういう事業をやってみたい」という提案も大歓迎です。

グループ内企業で人材紹介を手がける「株式会社畠キャリアサポート」も、職員の希望から始まった会社です。

当法人には資格取得によって活動のフィールドを広げられる素地や、新しい分野へ挑戦するチャンスがすべての職員に平等に与えられていますので、自分の力を試したい・もっと活躍したい方はぜひ私たちと一緒に力を発揮してください。

編集後記

コンサルタント
端 祥吾

まったく異なる領域から転向して簿記を学び始め、一社員として入社、現在は代表として活躍をされる米永さまの貴重なお話を伺えました。税理士法人としてだけではなく、地域に根差しているからこその強みや面白さがあり、この地域でやり切るという不退転の決意を感じました。

「繁忙期(2~3月)は土曜日出勤」の見直しや、資格取得のサポート、従業員の声をきっかけに新しい事業を作るなど、とにかく新しい挑戦への意欲が高い同社。今後も米永さまを中心として新たな取り組みや事業を起こし、「地域のハブ」としてのさらなる成長を予感させる素敵なインタビューでした。

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