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変化の激しいDMMで事業を支えるパートナー組織のあるべき姿とは。

合同会社DMM.com
取締役 兼 プロセスデザイン本部 本部長 廣野 琢馬

更新日:2025年9月03日

⼤阪府⽣まれ。同志社⼤学卒業。
2000年 イビデン株式会社⼊社。
2001年 トランスコスモス株式会社⼊社。エンジニア業務、マネジメント業務を経て、執⾏役員、関連会社の取締役などを歴任。
2023年 合同会社 DMM.com ⼊社。
2024年 プロセスデザイン本部 本部⻑就任。
※所属や役職、記事内の内容は取材時点のものです。

異業種・異職種の経験によって見えた、自分らしい働き方。

私は大阪府出身で、学生時代は同志社大学で機械工学を学んでいました。卒業研究でディーゼルエンジンの低エミッション化(温室効果ガスの排出量を減らすこと)に取り組み、セラミック部品や電子部品メーカーのイビデン株式会社に新卒で入社しました。

エンジニアとしてディーゼルエンジンの排気ガス対策製品を作るプロジェクトに携わりましたが、その当時はITが商用・一般用途へ本格的に普及し始めた、いわゆるIT革命期で、徐々にIT分野の仕事に興味が湧き始めます。

そして、新しい道に挑戦したいとの想いから、ITアウトソーシングサービスを提供するトランスコスモスに転職しました。

トランスコスモスでは、大手自動車会社向けのPLM(プロダクトライフサイクルマネジメント)システム導入支援や、PLMシステムを活用したエンジン部品の設計を行うエンジニア業務に携わりました。

市場動向や最新技術、そしてクライアントの課題を深く理解し、その解決のための手段を提案し実行する仕事は大変やりがいがあり、エンジニアから改善提案やマネジメントを行うレイヤーに移るようになりました。

ミドルマネジメントを11年、執行役員や関連会社の取締役などのトップマネジメントを7年経験した頃、私の周辺で大きなチャレンジをする人たちが増え始めます。

50歳でアメリカに渡ってMBAを取得した人、起業した人、夢だった仕事に転職した人たちの存在は私にとって大きな刺激となりました。私もこれまでの経験を活かしつつ、また違ったスキルを身につけられる場所に行こうと考え、DMMに転職しました。

事業最適から全体最適へ。本質を突く組織改革を実践。

現在はDMMのプロセスデザイン本部の本部長として、金沢事務所と東京本社を行き来する生活をしています。プロセスデザイン本部の前身となる部署は、私が入社した2023年8月に設立されました。

私の主な役割は、DMMにある課題を自ら発見し、全体にとって最適な解決方法を提案して外部環境の変化に強い会社にすることです。

DMMは過去10年間で急成長を遂げてきた会社です。成長のフェーズにおいては事業ごとに最適な解決策を見出すことが最善だったものの、今は激しい市場の変化へ迅速に対応できる柔軟性と実行力が求められます。

事業最適ではなく全体最適を考える流れがDMMの中で少しずつ生まれる中、直近の5年間では事業ごとに存在していたマーケティング部門やシステム開発部門を一括で管理する組織体制へと変化してきました。

その流れを受け、オペレーション系業務も一括化しようということで生まれたのがプロセスデザイン本部です。

本部内には人材育成・品質管理などを行う横断部門と、漫画・アニメ・映画といったデジタルコンテンツ配信やプラットフォームの管理を行う運営部門、そしてカスタマーサポートやアドミニストレーション業務などを担うシェアードサービス部門があり、障がいを持つ社員を含めて約500名が在籍しています。

DMMのプラットフォームにおいて、いかに質が高く豊富なデジタルコンテンツを企画・制作・調達するかを事業のメインミッションに掲げつつ、企画・制作・調達といった機能だけが事業を牽引するのではなく、事業を支える基盤的役割である運営側の部門も事業を牽引する片輪として活躍できる組織にしたい。そんな経営側のメッセージを受け、試行錯誤する毎日です。

「全体最適を考える」という大きな方向性はあるものの、具体的なタスクが存在する業務ではないため、そのぶん難しさもあります。

しかし多様なステークホルダーと関わりながら、「これは本当に顧客や会社・働く社員のためになることなのか」を考えて実行する仕事は、非常にやりがいに満ちていると感じます。

「好き」が原動力になる会社。DMMの成長を支える組織文化とは。

DMMを一言で表現すると、非常にスピード感のある会社です。毎年いくつも新規事業が生まれ、どの部署においてもビジネスの変化がすごい速さで進んでいます。

これは「合同会社だからこそ実現できる」ことで、ここ10年間の成長を支える一つの要素だと感じています。加えて、会社を好きな社員がとても多いのも大きな特徴です。

DMMが扱う商品やビジネスそのものは「いかにファンを作るか」という部分が大きいこともあり、社員の中にもファンがたくさんいます。

売上をはじめとする数値目標に追われる外発的な使命感ではなく、「配信している作品が好き」「会社が好き」という内発的な動機づけが社員の中に浸透しています。

社員がそれぞれ担当する業務にモチベーション高く取り組む風土があることは、とても大きな魅力だと感じます。また会社を良くするための本質にアプローチできるのもDMMならではだと考えています。

プロセスデザイン本部で何か新しいことを始める際も、トップダウンで一方的な通知や実行はしません。情報収集とともに現場の実態を丁寧に把握し、どう進めるのが会社や社員にとって最適なのかを考え、関係者と徹底した目線合わせをします。

認識した課題への対策や施策について、社員の合意が得られやすい表現はどんなものなのか。通常の会社ではあまり時間をかけないこれらの過程も、DMMではしっかりと向き合って、根本的に組織が良くなる方法を模索する文化があると感じています。

変化を恐れず、進化を楽しむ。DMMで活躍する人材の共通点。

当社が求める人材像は、自発的に成長できる前向きさを持った方、自分だけでなく周囲の方の心にも灯火をともせる方、文化を変えられる巻き込み力のある方、そして顧客第一主義を実践できる方です。これは役職や職種にかかわらずベースとなる部分だと考えています。

DMMは「なんでもやってるDMM」と謳っていますが、多いときには年間10~20の新規事業が生まれる一方で、時代の変化に合わせてクローズせざるを得ない事業もあります。スピード感のある意思決定がなされるということは、現場もそれに合わせて動かなくてはなりません。

時には慣れ親しんだ業務から離れ、これまでの経験を活かして別の仕事にチャレンジする必要性も出てくるでしょう。そんな出来事を後ろ向きにとらえるのではなく、「また新しい挑戦ができる」と前向きに考えて進化できる方に魅力を感じます。

また、それぞれの役割に応じて、会社が推し進める改革に意欲的に取り組めるかどうかも重要なポイントとなります。チームのメンバーを巻き込み、一緒に進化していくマインドは当社のさまざまな業務で求められます。

その際に「自分たちさえ良ければいい」ではなく、しっかりと顧客第一の目線で最適な答えを出すバランス感覚も必要です。変化が多い職場ですが、そのぶん進化も多いのがDMMなので、間違いなく個人の成長は大きいと思います。

新しい仕事に挑戦できるのはもちろん、最新テクノロジーに触れながら業務を改善したり、そのためのITリテラシー教育を惜しまない会社で働きたい方がどんどん活躍できる環境があります。

地域に根ざし、金沢から始まるDMMの挑戦。

プロセスデザイン本部に在籍する500人のうち、金沢事業所では400人弱が働いています。他部署も含めると600人規模のオフィスですが、雰囲気が明るく、社員同士で仕事の話もプライベートの話も気軽にできる非常に風通しの良い環境です。

2024年に本部長に就任して以降、私は業務品質の向上に注力してきました。それまで部署内に点在していた小さなトラブルの要因を一つひとつ見直し、改善を積み重ねることで、組織全体の信頼性を高める取り組みを進めてきました。

特に、「万一のミスが顧客体験やDMMブランドにどう影響を与えるのか」という視点を現場で共有し、自分ごととして捉える姿勢が根づいたことでチームの一体感が増し、実際にミスの発生も着実に減少してきています。

サービス品質を高く保ちながら、楽しいコンテンツをいかにお客さまに届けるかを常に考える組織であること、そして最新の市場動向に即したスピーディーなビジネス展開を行うことは、どちらも石川県という土地ではかなり珍しい存在だと思います。

DMMには5つのエッセンス(DMM.ESSENCE)があります。1.本気の失敗を肯定する。2.テクノロジーとともに。3.誠実であれ。4.ちゃんと稼ぐこと。5.好奇心を忘れない。どれも当社に広く浸透した組織風土であり、DMMの成長を支える基盤となったものです。

「なんでもやってるDMM」だからこそ、業種も職種も非常に幅広く、思わぬチャンスや才能が見つかる可能性もあります。石川県で可能性を切り拓きたい方、自分だけの生き方を発見したい方と一緒に、新しいビジネスが生まれる状況を作れるといいですね。

これからも「誰もが見たくなる未来」に向けて次々と新しい種をまき、芽生えたものを大きな実りへと育てるための挑戦を続けていきます。

編集後記

コンサルタント
端 祥吾

日々さまざまな事業が生まれ、周囲を巻き込みながら加速度的な成長を続けるDMM.com。今回の取材を通して、廣野さまが「未来にワクワクしている」ことがひしひしと伝わってきました。

会社や組織、事業が拡大しているというだけでなく、社員同士が同じ方向を向き、サービスやコンテンツを好きになってくれる人を増やそうとしていること。そこから生まれる熱量が新しい付加価値を生んで、きっとより良いサービスに繋がっていくのだと感じました。

好奇心を忘れず、失敗を恐れず、そして「誰もが見たくなる未来」を一緒に作り出していきたいという方からのご応募をお待ちしています。

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